恢復(かいふく)が一番 <追記1,2>

 臣籍降下以来、代々朝廷より官位官職を拝命してきた臣下の家系に連なる者としては、皇室典範は、形式的には法律であっても、実質的意味の憲法であるのみならず、皇室の家法でもあるから、最近、世間の耳目を集める女系天皇等の皇室典範に関する問題について、愚見を述べることは、あまりにも畏れ多くて差し控えてきた。


 しかし、下記の記事を読むにつけ、強い憤りを覚え、一言しようと思う。

 以前にも述べたが、国連の女性差別撤廃委員会は、左翼活動家に牛耳られている。国内のコミュニストは、外圧に弱い日本の弱みにつけ込んで、国連の女性差別撤廃委員会を通して、女性天皇・女系天皇を認めないことは女性差別だ、と言わせようと画策している。

 コミンテルンから32年テーゼと呼ばれる指令がコミュニストに出されているので、天皇制(共産党用語。皇室の意)を打倒することが至上命題だからだ。


 32年テーゼとは、「1932年5月,コミンテルン西ヨーロッパ‐ビューローにより発表された「日本における情勢と日本共産党の任務に関する方針書」のこと 」であって、「日本の支配体制が,天皇制・地主的土地所有・独占資本主義の3要素より構成される「絶対君主制」であり,日本の革命の性格を,まずブルジョア民主主義革命を行い,ついで社会主義革命に強行的に転化させると,2段階的に規定した。」( 『旺文社日本史事典 三訂版』。太字:久保)

 GHQ(General Headquarters連合国軍最高司令官総司令部)は、コミュニストの巣窟であって、この32年テーゼに基づいて、天皇制・地主的土地所有・独占資本主義を破壊すべく、①神道指令、②農地改革、③財閥解体が行われたことは周知の通りだ。


 コミュニストとしては、GHQの名を借りて、昭和天皇をA級戦犯として絞首刑にしてブルジョア民主主義革命を実現したかったのだが、それが叶わず、日本国憲法により天皇制が存続してしまった。

 社会主義革命(暴力革命)によって天皇をギロチンにかけたいけど、機が熟しておらず、時期尚早だ。皇位継承資格を有する男性皇族が激減した今こそ好機だとして、暴力革命によらずに、女系天皇を認めさせることによって天皇制を打倒しようとしているわけだ。


 すなわち、天皇の正統性は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に勅(みことのり)なさった『天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅(しんちょく)』(『日本書紀 神代下』。日本は、天照大神の子孫たる天皇が治める国だということ)にある。

 天壌無窮の神勅が神話だからといって、馬鹿馬鹿しいと切り捨てることはできない。古代の人も、神武天皇即位以前の神話の時代を「神代(じんだい)」としてきちんと区別する合理的思考力の持ち主である一方で、現代人の多くが天照大神などを祀る神社へお参りしているからだ。 大切なことは、長年にわたって日本人に信じられてきたという事実と、世界で唯一無二の男系男子126代にわたる皇統が続いてきた事実の重みだ。


 女性天皇が皇族以外の一般男性と婚姻し、その子供が皇位を継承すると、女系天皇となり、天皇の血筋が変わってしまうので、天皇の正統性を失ってしまう。

 そこで、コミュニストは、天皇の正統性を失わせようと、女性天皇・女系天皇を認めないのは女性差別だと騒ぎ立てるわけだ。


 女性天皇の誕生が第一目標だ。女性天皇と一般男性との間に生まれた子供が皇位を継承したら、女系天皇となり、天皇の血筋が変わる。これが第二目標だ。そして、天皇制の廃止が最終目標だ。

 すなわち、そもそも天皇制は、平等という人権思想と相容れないし、すでに天皇は、正統性を失っているし、天皇制は、国民主権に基づくものだから、憲法を改正して天皇制を廃止すべきだということになる。


 この最終目標を実現するためには、愛子内親王殿下を天皇にする必要がある。

 そこで、マスコミが秋篠宮家や悠仁親王殿下を誹謗中傷し、愛子内親王殿下推しするのも、愛子内親王殿下の皇位継承を望む世論を形成し、女性天皇、ひいては女系天皇を誕生させ、天皇制を廃止するための策略なのだ。


 神武天皇以来、2684年間、男系男子によって皇位が継承されてきたのは、世界に例がない奇跡だが、これを可能にしたのは、先人たちが試行錯誤しながら築き上げてきた慣習法とこれが法であると確信し続けた臣民(国民から皇族を除いた者)によるところが大きい。

 この先人の叡智である慣習法を、天才井上毅(いのうえ こわし)が明文化し、ブラッシュアップしたのが旧皇室典範だ。


 戦後、この旧皇室典範を廃止し、旧宮家を臣籍降下させたことが、男性皇族の激減を生んだ原因であるから、戦前と同じ状態に恢復させることが最善策ということになる。

 すなわち、旧皇室典範を復活させ、旧宮家を皇族復帰(皇籍復帰)させるのが一番よいのだ。これ一択だ。


 王朝(血筋)がコロコロ変わって、その度に内戦が続き、庶民が塗炭の苦しみに喘いできた支那(シナ。chinaの地理的呼称)の歴史を見れば、明らかなように、国内をまとめ、国内平和を確立するためには、王朝がコロコロ変わってはならないのだ。

 天(あま)の下を掩(おお)って一つの家としよう=国内に住む人々を同じ屋根の下に住む家族としようという神武天皇の建国の理念八紘一宇(はっこういちう))を実現し、を保つために、万世一系の天皇の果たしてこられた役割は、あまりにも大きい。歴史を知る者ならば、誰しも同意するはずだ。

 男系男子のみが皇位を継承することができるのは、決して女性を差別するためではなく、このように天皇の正統性を維持し、もって建国の理念を実現し、国内平和を確立するという合理的理由に基づく区別なのだ。


 女性天皇・女系天皇・女性宮家を肯定する政治家・有識者会議のメンバー・学者・評論家・コメンテーターは、様々な偽装をしているが、反日コミュニストである点で共通している。

 いちいち名前を挙げないが、学生時代から民青などの極左団体に所属している筋金入りのコミュニストや右派の仮面を被った反日帰化人のコミュニストばかりだ。いろいろ偽装しているが、ネタはあがっている。

 口達者なこの連中のデマ・プロパガンダに決して騙されてはならない。


<追記>

 国連安保理常任理事国は、中国、フランス、ロシア連邦、イギリス、アメリカだ。

 国連分担率は、基本的には加盟国の「支払能力(Capacity to pay)」に応じるものとされているため、ロシアは、国連分担金が0.55億ドルにすぎず、国連分担金ランキングのトップ10にすら入っていないし、国連分担金滞納ランキング第3位で、滞納金額0.66億ドルだ。

 アメリカは、国連分担金ランキング第1位の7.09億ドルだが、国連分担金滞納ランキング第1位の10.9億ドルだ。

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 国連分担金を2.35億ドルも支払い、国連分担金ランキング第3位である日本は、国連憲章の敵国条項が削除されずにいまだに敵国扱いされ、国連安保理常任理事国にもなれず、国連女性差別撤廃委員会から「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」を根拠にして繰り返し内政干渉されている。完璧になめられているのだ。

 ウクライナやイスラエルの戦争を見れば明らかなように、何の役にも立たないくせに、人の褌(ふんどし)で相撲を取っている国連に対して、日本は、これまで律儀に国連分担金を支払ってきたが、ロシアやアメリカを見習って、もう少し狡賢(ずるかしこ)く振る舞ったらいい。

 敵国条項の削除・国連安保理常任理事国入りを認めないならば、国連分担金を支払わないと駆け引きの材料にすればいいのだ。


<追記>

 国連女性差別撤廃委員会は、「「男系男子」が皇位を継承することを定める皇室典範についても、最終見解は「委員会の権限の範囲外であるとする締約国の立場に留意する」としつつ、「男系の男子のみの皇位継承を認めることは、条約の目的や趣旨に反すると考える」と指摘。「皇位継承における男女平等を保障するため」、他国の事例を参照しながら改正するよう勧告した。」そうだ。


 これに対して、林官房長官は、「「日本の皇室典範について取り上げることは適当ではない」との立場を伝えたと説明した。皇位につく資格は基本的人権に含まれておらず、皇室典範で皇位継承資格が男系男子に限定されていることは同条約第1条の「女子に対する差別」には該当しない」として、強く抗議して削除を申し入れたそうだ。


 国連女性差別撤廃委員会の勧告には、法的拘束力がないとはいえ、大手メディアは、鬼の首を取ったかのように大騒ぎしている。

  これをきっかけに女性天皇・女系天皇を認めろとプロパガンダが盛んになるであろうし、これに附和雷同する世論も大きくなるだろう。


 神武天皇以来、2684年間、男系男子によって皇位が継承されてきた。世界最長だ。女性天皇が皇族以外の一般男性と婚姻し、その子供が皇位を継承すると、女系天皇になり、血筋が変わってしまって、天皇の正統性が失われる。

  この事の重大性が世間では必ずしも十分に認知されていないように思われるのだ。


 具体的に述べることは畏れ多いのだが、世間に事の重大さを理解させるため、あえて仮の話として述べる。


 愛子内親王殿下が天皇になられ、Xの息子Yと婚姻なさり、その子供Zが天皇になったと仮定する。  そうすると、Xの直系の孫であるZは、女系天皇ということになる。神武天皇以来、二千六百年以上続いてきた天皇の血統(皇統)が途絶え、新しいX王朝の誕生だ。  

 後世の歴史家は、暴力を用いずに、婚姻によって平和裡に皇位を簒奪(さんだつ)したと評するかもしれない。


 前述したように、天皇の正統性・権威は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に勅(みことのり)なさった『天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅(しんちょく)』(『日本書紀 神代下』。日本は、天照大神の子孫たる天皇が治める国だということ)にある。

  天照大神の子孫とは血筋が異なるZには、天皇としての正統性・権威がないから、「日本国の象徴」・「日本国民統合の象徴」(憲法第1条)たりえない。

  天皇の地位は、「主権の存する日本国民の総意に基く」ものである以上(憲法第1条)、平等原則(憲法第14条)に反する天皇制を廃止すべきだという主張が、左翼からも右翼からも行われるようなる。

  この点をめぐって国内を二分する大論争が巻き起こり、Zは、国内の和を乱す者として日本国民不統合の象徴となる。


 しかも、無知無能な国会は、憲法・皇室典範に従ってご病気がちな天皇陛下(現在の上皇陛下)に代わって職務を行う摂政を置くべきなのに、皇室典範に規定されていない生前退位(共産党用語。譲位の意)を認める天皇の退位等に関する皇室典範特例法を制定する愚行を犯した。

  これが先例になって、生前退位を迫られた愛子天皇が早々に生前退位なさって、Zが皇位を継承する可能性がある。この場合、Xは、内祖父として隠然たる影響力を持つことになる。

  藤原氏が自分の娘を天皇に嫁がせて、その子供を天皇とすることにより、外祖父として絶大な権力を持ったことは、周知の通りであるが、外祖父ですらこのような影響力を持つのに、内祖父であれば、その影響力は計り知れない。


  Xが、例えば、巨大企業の創業者(通名を用いて日本人になりすまし、マスコミの取材で当初は台湾人だと言っていたにもかかわらず、実は在日韓国人であることを公表し、その後日本に帰化した。)だったり、某カルト宗教団体の教祖だったり、大物政治家だったりした場合を想像すれば、事の重大さがよりリアルにイメージできるはずだ。


 皇室会議がこのような婚姻にOKを出すはずがないと思われるかもしれないが、現在の皇室会議のメンバーの多くは、偽装しているが、ネタは上がっており、左翼だ。

  戦前、皇族の梨本宮家の方子(まさこ)殿下が朝鮮李王朝最後の王太子李垠(い・うん)殿下に嫁がれたという先例がある。

  また、小室圭氏の父及び父方の祖父が焼身自殺し、母方の祖母と母がカルト教団の信者で、母方の祖父は朝鮮人だったとする海外メディアの報道があるにもかかわらず(例えば、South China Mornig Post 2018.2.7のBad debts and Korean blood:Japanese tabloids in a frenzy after Princess Mako's wedding postponedという記事には、Komuro's maternal grandfather was Koreanと書かれている。)、最終的には眞子内親王殿下との婚姻を認められたという先例もある。

  日本を破壊することを熱望する左翼に牛耳られた皇室会議は、かかる先例を根拠に、Xの息子Yとの婚姻を認めることだろう。


 このZ天皇が女性で、皇族以外の一般男性と婚姻し、その子供が皇位を継承した場合には、再び血筋が変わって、上記のような問題が繰り返されることになる。


 自由人と奴隷という人間二分論を社会の根底とした古代ギリシャ・ローマ文明と、聖職者と信者という人間二分論を根底としたキリスト教によって構成された非人道的な西洋文明に対する反動として生まれたのが人権思想だ。

 人間を奴隷や動物扱いしてはならないというのが人権であって、皇位継承とは無関係だから、皇位継承は、女性差別撤廃委員会の所管事項ではない。ローマ教皇が男性に限られ、女性は聖職者になれないカトリック教会に対しては、何も言わずに、日本を狙い撃ちにしている点で、ドス黒い政治的意図が明らかだ。内政干渉するな!

 

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