小学生の頃、高校の生物部向けに書かれた実験本を参考に採集器を作って、お小遣いを貯めて買った顕微鏡でゾウリムシ、ミドリムシ、ミジンコなどを観察したので、ミジンコには思い入れがある。
東北大学大学院生命科学研究科の占部城太郎教 授の研究チームは、ミジンコの研究成果を発表した。
従来の漠然とした思い込みを木っ端微塵にし、謎が謎を呼んでいる。面白い!
「日本に生息しているミジンコは、遺伝的に北米 産のミジンコと同じであること、いずれも絶対単為生殖型であり国内で有性生 殖を行った形跡がみられないこと、本来日本には生息しない雑種であることか ら、固有の種ではなく北米からの帰化種、いわゆる外来種である」
「日本に広く生息しているミジンコの多くは、700〜3000 年前に日 本に移入したたった 2 個体の直系子孫である」
「ペリー提督が黒船を伴って日本に来たのは 1853 年ですが、その遥か前にた った 2 個体のミジンコがどうやって日本に侵入し、定着したのか大きな謎です。 ミジンコの休眠卵は乾燥にも耐えられるので、例えば水鳥に付着して長距離を 移動することが出来ます。しかし、そのように鳥の渡りに付随して移動したの であれば定期的な移動分散なので、もっと多くの、遺伝的に多様なミジンコ個 体が日本に侵入していたはずです」
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