実効性に乏しい条例

 「飲料用自動販売機を設置する事業者に回収箱の併設を求める京都市の美化推進条例が施行されたのは1997年。市は未設置の事業者に対し、20万円以下の罰金を科すこともできるが、28年間で一度も適用された例はないという。」

 罰金刑だから、刑事事件ということで、京都市ではなく、京都府警のお仕事になる。警察も暇ではないから、取締ができない。

 京都市が本気であれば、行政刑罰である罰金刑ではなく、前科がつかない秩序罰としての過料にして、自ら取締をしただろうが、人手不足で手が回らないので、過料にしなかったのだろう。

 そうだとすれば、初めから実効性に乏しい条例であることを承知の上で、制定されたということになる。

 まあ、たとえ実効性に乏しくとも罰金刑で担保され、行政指導の根拠にもなるので、無意味ではない。


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