たまたま見たアニメで、吸血鬼が血液の代わりにトマトジュースを飲んでいた。どうでもいいことだが、ちょっと気になった。
トマトジュースは、血液と同じ赤色だということで、血液の代用品とされているのだろう。
恐ろしい吸血鬼がトマトジュースを飲んでいるのは、ベジタリアンの吸血鬼みたいでコミカルだし、血を吸うというショッキングな場面を視覚的に緩和するものだから、演出上、トマトジュースが用いられているのかも知れない。
しかし、トマトジュースは、血液の代用品にはならず、きっと吸血鬼は、空腹を満たすことができないだろう。
栄養学的又は生物学的な観点から、吸血鬼には、牛乳を飲めと勧めたい。
牛乳は、牛の血液だからだ。血液が赤く見えるのは、ヘモグロビン色素を含む赤血球があるからだ。牛乳には、この赤血球がないため、牛乳に含まれるタンパク質や脂肪の粒子の光学現象で白く見えるそうだ。
しかし、奈良県立医科大学血液内科学講座教授の松本雅則氏と同大学医学部化学教室教授の酒井宏水氏が、2024年7月、備蓄・緊急投与が可能な人工赤血球製剤の開発に成功したので、これが実用化されたら、吸血鬼が血液の代用品としてトマトジュースを飲むシーンが描かれることもなくなるだろう。
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