2020.10.03 01:00法令の中の聖徳太子https://www.boj.or.jp/note_tfjgs/note/valid/past_issue/pbn_10000.htm/ 先日、大阪府河南郡太子町へ出講した際に、バスの中からではあったが、聖徳太子のお墓へ手を合わせることができたのは幸甚であった。 そこで、今日は、法令の中の聖徳太子について、お話ししようと思う。 お若い方にはピンと来ないだろうが、聖徳太子と言うと、現在は発行が停止されているけれども、なお有効な銀行券として通用が認められている一万円札が馴染み深い(上記スクショ)。 聖徳太子の肖像は、昭和5年(1930年)の「乙百円券」に初めて採用されて以来、最も多く登場している(戦前2回、戦後5回)。 日本銀行(にっぽんぎんこう)によれ...
2020.02.09 01:20遣唐使考 <追記> 明治民法の起草者である穂積陳重(ほづみ のぶしげ)先生、梅謙次郎(うめ けんじろう)先生及び富井政章(とみい まさあき)先生は、「明治民法三博士」と呼ばれている。このうち、穂積先生は、私費留学生としてイギリスとドイツへ、梅先生は、国費留学生としてフランスへ留学されている。 ところが、富井先生は、私費留学生と言えば聞こえが良いが、司法省の法律学校(現在の東京大学法学部)の入試に落ちて、あてもないのに片道の旅費だけを持ってフランスへ渡り、スッテンテンになって途方に暮れていたところ、ギーメという親切な御仁に助けられて、住み込みで働きながら苦学した。大学の授業料を払うお金がないため、リヨン大学へ忍び込んで机の下に隠れて聴講していたところ、ある日発見され、事情...