2025.10.21 21:45似て非なるもの 小中学生の頃に父の書架にあった諸子百家の本を読んで、支那(シナ。chinaの地理的呼称)の天命思想・易姓革命を知った。 ここに天命思想とは、天が徳のある者に天子たれと命じて統治させ、この者又は王位継承者が不徳者となれば、天が命令を革(あらた)め、別の有徳者に天子たれと命じて、新たな王朝を創始させるという思想をいう。天がその命を革めて別の姓の有徳者に易(か)えて治めさせるので、易姓革命という。 不徳者は、禅譲(ぜんじょう。禅も譲も「ゆずる」の意。)という方法で有徳者に天子の位を譲るか、又は、暴力によって放伐(ほうばつ。追放し討伐する意。)される。 高校の世界史や政治経済で、王権神授説が出てきた際に、「天命思想と似ているなぁ〜。洋の東西を問わず、人間とい...
2025.07.05 11:50豚食禁止の理由 先日、某市役所の地方公務員法研修に出講した。受講者名簿を見たら、公社の方がいる。市役所から出向しているのだろうと思って、講義をしていた。 休み時間に気になってお訊ねしたら、公社のプロパーの職員さんだと言うではないか。そうすると、民間企業の労働者と同じ立場だから、「地方公務員法を勉強させるのはどうなの?」と思った。 まあ、民間企業の労働者とほぼ同じ立場である地方公営企業の企業職員についても講義で触れるので、無意味ではないが、頭の中が?マークで一杯になった。 頭の中が?マークで一杯になることは、多々ある。ユダヤ教やイスラム教では、豚を食べることが戒律で禁止されている。その理由は不明であり、長年、「とんかつや豚しゃぶは美味しいのに、なぜ?」と不思議に思って...
2025.06.30 22:55崩壊のカウントダウン 臣籍降下以来、戦国時代までは、先祖代々戦さに明け暮れ、皆討ち死にしている。江戸時代になると、戦さはなくなり、領地を削られたとはいえ、30か村を有し、城かと見紛(みまが)うばかりの巨大な環濠屋敷に住んでいた。四方を掘りと高い石垣と漆喰の土塀で囲まれ、騎乗したまま通行できる巨大な長屋門を構えていた。 武士だから、商売をしていたわけではないのだが、田畑だけでなく、広大な山林や塩田もあったし、大名ではないので、参勤交代をする必要がないため、蓄財がすさまじく、全国9位の資産家だったらしい。 江戸時代は天下泰平で、悠々自適の生活だったから、先祖の中には、庭に茶室を6つも設(しつら)えたり(現在、屋敷は田畑になっているが、2つの茶室が他家に移築され、現存している。...
2025.02.05 12:07暗器の如き思想 かつてのマル経(マルクス経済学)の講義のように、今の大学でマルクスやエンゲルスがどうたらこうたらと講義をするイカれた教授は、ほぼ皆無だろうし、マルクスやエンゲルス等の著作を読む学生も、もの好きを除き、いないだろう。 しかし、だからといって左翼が死滅したわけではない。むしろ、より巧妙に素性を隠して、広範囲にわたって隠然たる力を持っている。 戦後、フランス左翼たるサルトル、フーコー、アルチュセール、デリダが流行ったことがあるが、アメリカにも根を張った知識人向けの隠れマルクス主義が日本の学界を支配しているのだ。 これがフランクフルト学派の思想だ。その影響は、マスコミ、政官財、教育、芸術等にも広範囲に及んでいる。否、支配されている、と言った方が適切だ。 大学...
2025.01.14 00:29仏大統領夫人がトランスジェンダーの男? フランス大統領にマクロンが就任した際に、妻ブリジットが3人の子持ちの24歳年上で、マクロンが子供だったときの教師だと話題になった。結婚時、マクロンは29歳で、ブリジットは54歳だった。 世の中にはモノ好きがいるものだと呆れたが、蓼食う虫も好き好き。勝手にしたらいい。この話題は、すっかり私の記憶から消えていた。 ところが、下記の記事を読んで、びっくり仰天した。ブリジットが生物学的に男だというのだ。 ちなみに、フランスで同性婚を認める法律が施行されたのは、2013年5月17日だ。マクロンがブリジットと結婚したのは、2007年10月であり、ブリジットの初婚は、1974年だ。1974年以前にブリジットが性転換手術を受けて法的にも性別を変更していたか、又はここ...
2024.11.30 06:28安楽死 キリスト教では、人がいつ死ぬかを決めるのは神だけだから、自らを殺す「自殺」は、殺人と同等の罪であって、神を冒涜するものとして、許されない。 それ故、安楽死も、自殺幇助であって、許されないということになる。 このような宗教的背景があるからこそ安楽死を認める法案の可否については、賛否両論に分かれるわけだ。 英国の下院が安楽死を認める法案を可決した。今後の動向に注目したい。
2024.11.05 08:20キリスト教に代わる代表制民主政の危機 <追記1,2> 以前このブログで、神と教皇への絶対的服従を求める恐怖支配こそがキリスト教会(カトリック)の本質だ、と述べた。 カトリック関係者を敵に回しかねない発言をしたわけだが、ど素人の私が何を言っても、何の影響力もない。
2024.10.17 10:05代理母出産の法規制 情けないことに、我が国には、代理母出産の法規制がなく、無法状態になっている。歴代内閣・国会の怠慢以外の何ものでもない。 下記の記事によると、国内での代理母出産を禁止しているイタリアの議会が、国外で代理母を通じて子供を持つことを禁止する法案を可決したそうだ。違反した場合、最長で禁錮2年の実刑判決と最高100万ユーロ(約1億6000万円)の罰金が科せられる。 イタリアでは、同性カップルが養子縁組や体外受精で子供を持つことが認められておらず、今回の法律により国外で代理母出産をすることもできないことになった。
2024.09.23 12:26道化 キッチンの換気扇の下で煙草を吸っていて、テレビを付けたら、eテレで小説家の遠藤周作が出ているではないか。知っていたら、最初から見たのに、残念だ。 1983年4月17日放送の『日曜美術館』「私とルオー」という番組の再放送だった。
2024.07.28 06:06獅子から採れた蜂蜜 <追記> Samsonサムソンをご存知だろうか。 紛らわしいが、スマホGalaxyなどを製造販売する韓国企業Samsungサムスン(朝鮮語で「三つ星」だそうだ。)のことではない。 旧約聖書の士師記13〜16に描かれた古代イスラエルの怪力無双の英雄がサムソンだ。 士師記14に、サムソンが殺したライオンの死骸から蜂蜜を集めて食べたという記述があるのだが、なぜライオンの死骸にミツバチが巣を作るのか、そんなことが実際にあるのか、それとも何かの比喩なのかと不思議に思ったものだ。 どういうお話かをかいつまんで説明すると、サムソンが好きな女性に会うため歩いていると、ぶどう畑にさしかかったところで、突然ライオンに襲われ、素手でライオンの顎を引き裂いて殺した。 この女性との結婚...