不合格を糧に

 下記の記事によると、「千葉県内の県立高校を受験した障害のある男性が、定員割れをしているのに不合格になったのは障害を理由にしたもので教育を受ける権利の侵害にあたるとして、20日千葉県弁護士会に人権救済を求める申し立てを行」ったそうだ。


 障害者であろうがなかろうが、その受験成績が合格点に達していなかったのであれば、不合格になって当然であって、定員割れかどうかは関係ない。

 どうせ定員割れなのだし、障害者なのだから、下駄を履かせて合格させたっていいじゃないか、合格させるべきだ!という単なる我儘(わがまま)にしか思えない。

 これを認めたら、入試を実施する意味がなくなり、その学校の教育水準を維持できないので、教師は当該生徒に掛かり切りにならざるを得ず、他の生徒の学習にも影響が出かねない。

 障害者であろうがなかろうが、自分の分にあった学校で頑張って、さらに上の学校を目指せばよいだけの話ではないか。


 多感な年頃だから、3回も不合格になって、さぞや辛かろう。

 私も、すでに関東の某私立高校への進学が決まっていたのに、亡父が急に大阪へ転勤することになり、大阪の元中学校長の市議会議員さんの勧めに従って、某私立高校の特別進学クラスを滑り止めで受験することになったのだが、傾向と対策をする時間もなければ、過去問すら見たことがなかった。入試当日、亡父が道を間違えて、学校に辿り着いたのはギリギリ。正門にいた先生方がハンドベルを鳴らしながら「走れ!」と口々に叫ぶので、亡父を置いて、長く急な坂道を猛ダッシュして、閉まりかけていた正門を走り抜け、土足のまま校舎に飛び込み、階段を駆け上がって、教室に到着して、なんとか試験開始のチャイムに間に合ったが、周囲から奇異の目で見られるわ、息は上がり、汗が止めどもなく溢れて答案用紙にぼたぼたと落ちるわで、全く集中できなかった。楽勝だと言われていたのに、結果は不合格。家族親戚が大騒ぎ。私自身は、至って冷静で、こればかりは致し方ないと気持ちを切り替えたけど、このように健常者か障害者かに関係なく、人生にはいろいろあるものだから、記事の受験生にも頑張ってほしい。

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