蒸発とは、
1 液体がその表面から気化する現象。「水分が蒸発する」
2 人がいつの間にかその場からいなくなること。また、人が家を出て行方不明になること。「突然妻が蒸発する」
を意味する(『デジタル大辞泉』小学館)。
令和5年6月警察庁生活安全局人身安全・少年課『令 和 4 年 に お け る 行 方 不 明 者 の 状 況』によると、行方不明者数(警察に行方不明者届が出された者の数であり、延べ人数)が、「令和4年は、統計の残る昭和31年以降で最少を記録した令和2年から2 年連続で増加し、8万4,910人(前年比5,692人増加)となった」そうだ。
この日本で、年間8万人を超える人が蒸発していることも恐ろしいが、蒸発現象による交通事故も恐ろしい。
蒸発現象とは、自分が運転する車のヘッドライトと対向車のヘッドライトの光が重なり合った場所にいる歩行者の姿がまぶしさで見えなくなってしまう現象をいう。一昨年だけで61件の蒸発現象による交通事故が起きたそうだ。
蒸発現象による交通事故は、ロービームに切り替えなかった点に落ち度があるとはいえ、蒸発現象がドライブレコーダーに記録されていれば、情状酌量の余地があるとしてこれを考慮に入れてもらえるはずだから、運転者は、ドライブレコーダーを取り付けるべきだろうし、歩行者も、夜間、信号のない横断歩道を渡るときには、用心しなければならない。
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