火のないところに煙は立たぬ

 この1週間、国際協力機構(JICA)がアフリカ諸国の「ホームタウン」に認定した国内4市がアフリカ人の移住先になるのではないかとの疑念を呼び、アフリカのメディアが「日本は長井市をタンザニアに捧げた」と報道し、ナイジェリア政府も「日本政府が特別ビザを用意する」と発表し、BBCもこれに追随したものだから、大騒ぎになった。

 結局、アフリカ側の誤解に基づく誤報だったということで、事態が終息に向かいつつある。


 しかし、アフリカ側がなぜ誤解したのか、別途検証する必要があるのではないか。マスコミは、何をしているのやら。


 ここからは憶測にすぎないのだが、JICAや政府関係者が将来的な話としてそれらしいことをアフリカ側に内々に伝えたのではないかと思う。

 というのは、国際移住機関(国連IOM)が、国際協力機構(JICA)と、第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)のテーマ別イベントとして、8月21日にシンポジウムを共催したのだが、その背景として、次のように説明されているからだ。


 「日本における外国人労働者は230万人(2024年10月、外国人雇用状況)で過去最高を記録しているが、今後必要とされる労働力と国内で対応できる労働力とのギャップを鑑みると、2040年には、現在日本で暮らす外国人住民数のほぼ倍の688万人の外国人労働者が必要になる(JICA緒方貞子平和開発研究所の推計)。国籍別の移住労働者の数は、アジア諸国が上位を占め、日本におけるアフリカからの人材活用は、現状非常に限られている

  一方で、アフリカ大陸は唯一今後人口増加が見込まれる地域であり、若い才能にあふれていると言える。近年では、アフリカ人によるスタートアップ企業の創設も増加しており、世界的にアフリカの成長への注目が増している。日本が長年にわたり続けてきた、アフリカ地域への産業人材育成の経験を活かし、アフリカにとっても日本にとってもウィン・ウィンとなるような人の移動や人材への投資の可能性は大きい。」(下線:久保)

 JICAは、外務省所管の独立行政法人なのだが、その予算は、財務省が握っており、実質的には財務省国際局開発政策課の下部組織のようなものだ。

 財務官僚は、人を数字で考えるので、上記のように「2040年には、・・・688万人の外国人労働者が必要になる」ならば、外国人労働者を入れたらいい。黄色人種だと、日本人に成りすまして紛らわしいが、黒人だったら、一目見て外国人だと分かるから、出入国・在留管理がしやすいとでも考えたのかもしれない。




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