苦労は楽のタネ

 役所では、人事異動は、当たり前。人事異動したら転職したぐらい仕事内容が異なる。自分がやりたい仕事ではなかったり、興味のない仕事であったり、性格的に向かない仕事であったりするだろう。役所務めをする以上、これは避けられない。

 その役所に留まり続ける以上、知識・経験がある人が部下や後輩であったとしても、恥を忍んで頭を下げて教えを乞い、早く仕事に慣れるよう努力するしかない。

 職員さんたちは、きっと人事異動のたびに、壁にぶつかり、乗り越えてこられたはずで、その過程でご自分なりの克服のテクニック、ノウハウを習得しておられるのではなかろうか。

 ご自身が人事異動で苦労したからこそ、自分の職場に新たに異動してこられた上司・同僚に親切に対応することもできるわけだ。


 係長さんといえども、未経験の仕事については、初心者なのだから、しばらくの間は初心者扱いしてもらえるはずだと思う。


 下記のケースは、詳細が分からないけど、やりきれない話だなぁ〜。死を選ぶぐらいだったら、市役所を辞めるという選択肢もあったろうに。。。

 読売新聞の記事によると、保険課から商工観光課への異動だったそうだ。畑違いだし、イベントの関係で土日出勤がありそうだけど、保険課に比べたら、外回りや調査・分析・企画が多く、フットワーク軽く、コミュニケーションを取れれば、楽しそうな仕事のように思えるのだが。イメージとは違うのかなぁ〜

 例えば、人事課が音頭を取って、全庁挙げて、人事異動で壁にぶつかった際の克服のノウハウを集積して、職員専用ポータルサイトに掲載するとか、後任が困らないように業務の引き継ぎを円滑に進めるノウハウ集を掲載するとか、これらの研修を実施するとか、いろいろ対策を講じてほしいものだ。

 

 昔、公務員試験予備校の講師をしていたとき、公務員として働いている教え子たちにお願いして、初めての仕事・初めての職場・初めての上司・先輩と上手くやるコツを体験談として送ってもらって、これを公務員試験に合格したお祝いとして、メールで贈っていた。きっとヒントになったと思う。

 人事課ならば、もっとより良いものが作れるはずだ。自死なんてことが起きないようお願いしたい。

源法律研修所

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