間諜 <追記>

 大晦日にする話ではないが、小学校低学年の頃、手のひらを組み合わせて左右の人差し指を立て、ズボンの上から友達の尻に突き刺す「カンチョー(浣腸)」というイタズラが流行ったことがある。「スカートめくり」と同様に、漫画の影響を受けた子供のおふざけにすぎない。


 しかし、敵の様子を探り、味方に知らせる「間諜(かんちょう)」は、おふざけでは済まない。「間」は、隙を狙う、窺うという意味で、「諜」は、まわし者、しのびという意味だから、「間諜」は、スパイを意味する。


 下記の記事によると、日本政府は、日本人女性が中国にスパイとして逮捕され、6年の実刑判決を受けて服役した事実を10年近く公表していなかったそうだ。

 この日本人女性は、ジャーナリストなのかなと思って調べてみたら、どうやら上海にある日本語学校の幹部らしい。

 この日本人女性が本当にスパイだったのかどうかは分からないが、知り合いの中国大使館員と日中の懸案事項になっている尖閣諸島について世間話をして、それをたまたま知り合いの日本政府関係者に世間話として話しただけかも知れない。

 なんにせよ、日本国内で、在日本中国大使館の関係者から国家機密ではない情報を聞き取って、日本政府関係者2人に話しただけでスパイ罪として逮捕され刑務所に入れられるのだから、中国人と政治の話を迂闊にするといつスパイ容疑をかけられるか分からない。

 実際、この女性以外にも、次々と日本人が逮捕されている。


 しかも、逮捕の根拠となった中国のスパイ防止法(対スパイ活動の強化、スパイ行為の予防、停止及び処罰、国家の安全の維持及び国民の利益の保護を目的とする法律)は、2023年に改正されて、スパイ行為の範囲が拡大された。

 このスパイ防止法(反スパイ法)の正式名称は、中華人民共和国反間諜法という。条文を読むと、不明確すぎて罪刑法定主義に反することは明らかだ。

 人権を守れと絶叫する日弁連は、日本がスパイ防止法を制定することには猛反対しているが、多くの日本人が逮捕されているというのに、中国のスパイ防止法には沈黙を守っている。

 これに対し、日本の外務省は、中国のスパイ防止法について、注意喚起を行なっている。

 中国人も、中国のスパイ防止法で逮捕されている。在北京日本大使館は、『スパイ組織』なのだそうだ。

 やりたい放題の中国に対して、岩屋外務大臣は、のこのこと中国に出かけて媚中派の本領を発揮している。

 中国は、その返礼として、昨年7月に続き、沖縄県与那国島の南方の日本の排他的経済水域(EEZ)内に中国が新たに設置した海上ブイについて、「中国が管轄する海域に設置したブイは気象観測が目的で合理的で合法だ」と主張し、即時撤去の要求には応じない姿勢を示した。


 そもそもこの海域の管轄権は、日本にあり、中国にはないし、日本の排他的経済水域(EEZ)内に気象観測目的であろうと海上ブイを設置することは、日本の管轄権を侵害するものであり、国連海洋法条約第56条及び排他的経済水域及び大陸棚に関する法律(平成八年法律第七十四号)第3条に違反する。潜水艦探知ソナーのどこが気象観測だ!

 平成25年、28年、30年とずっと中国は、日本の排他的経済水域に海上ブイを設置し続けている。


フィリピンですら強制撤去しているのに、日本ができないはずはなかろうに、歴代日本政府は、抗議のポーズだけして、事実上これを放置して、中国の管轄権の既成事実化に手を貸し続けているので、売国奴は今に始まったことではないが。


 石破政権は、中国寄りにシフトしている。石破総理は、1月の日程調整が困難だとして、トランプ次期大統領の会談申し入れを拒否した。

 年明けから前途多難だ。良い一年になるよう願おう。


 ちなみにパンダは、チベットの動物だ。息を吐くように嘘を言って動物を政治利用する中国。

 10人中1人しか見えない画像だそうだ。中国万歳の人には見えないのかも。

<追記>

 岩屋外務大臣の暴挙は、法務省・出入国管理庁への根回しなく、官邸・外務省の暴走である。自民党内にも岩屋外務大臣の暴挙に疑問を呈する声が出ているようだ。

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