2023年、自民党女性局の松川るい参議院議員や今井絵理子参議院議員らがフランスに海外視察に出かけたが、まるで観光旅行のようだと批判を浴びたニュースは、記憶に新しい。いまだに報告書が公表されていない。
これだけ批判を浴びたのだから、「他山の石」・「他人の振り見て我が振り直せ」で、観光旅行の如き海外視察がなくなっただろうと思いきや、福岡県議会が報告書作成義務なし・内容非公開の海外視察を行なっていることが発覚した。
議員は、自分たちが特権階級だと勘違いしているのだろうか。事案は異なるが、岐阜県議会は、30年近く、公務に当たらない「県議OB会」の運営事務を議会事務局職員にやらせていたそうだ。
海外視察に行くなとは思わない。ネットに情報が溢れているとはいえ、「百聞は一見に如かず」で、実際に行って見なければ理解できないこともあるからだ。
しかし、海外視察に行く議員が見識のある人物でなければ、時間と経費の無駄だ。目的にマッチした議員を厳選した上で、行かせるべきだ。
そして、1871年の岩倉具視(ともみ)を全権大使とする遣欧米使節団の報告書『特命全権大使米欧回覧実記』のような立派な報告書を書いて公表しろ!
江戸時代に生まれた人であっても、後世の役に立つ報告書が書けたのだから、現代の優秀な議員であれば、これを上回る立派な報告書が書けるはずだ。書けないのならば、海外視察を辞退すべきであって、公費を使って物見遊山に行くな!
戦後、普通選挙が実施されてから、議員が何処の馬の骨とも分からぬ連中ばかりになってしまった。
権力欲・自己顕示欲・上昇志向は、人一倍あっても、高い志も見識もなく、noblesse obligeノブレス・オブリージュ(身分の高い者は、それに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務がある。)に欠ける有象無象の卑しい守銭奴ばかりだ。
そうではないと言うのであれば、能書を垂れるのではなく、行動で示せ!
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