放縦を自由だと勘違い?

 9月21日に閉幕した東京2025世界陸上に出場したベジタリアンのドイツ選手が、ベジタリアン向けの食事がほとんど提供されなかったとして、「率直に言って、この大会の運営はひどいものだと思います」と述べたことは、記憶に新しい。

 ヴィーガンやベジタリアンになるのは自由だが、自分で勝手に偏食しておきながら、ヴィーガンやベジタリアン向けの食事を提供せよと他人に強要し、これが提供されなかったとして批判するのは、自由を履き違えており、放縦だ。


 これが理解できないのであれば、極端な場合を考えれば良い。例えば、cannibalismカニバリズム「人肉食」の人が、カニバリスト向けの食事を提供せよと他人に強要し、これが提供されなかったとして批判していたら、どうだろうか。


 このように自由と放縦を履き違えている人が多い。


 この点、10月5日、読売テレビ『そこまで言って委員会NP』にて、橋下徹氏が「僕はもっと外国人に来てもらいたい」と移民受け入れを肯定した上で、「島国日本で日本人ばかりが集まっている。僕はちょっと居心地が悪い」と述べたそうだ。

 なぜ居心地が悪いのか、理由は不明だが(想像はつくが)、居心地が悪いと思うことは、自由だ。

 しかし、自分が居心地が悪いからといって、移民を受け入れろと日本国民に強要するのは、自由ではなく、放縦だ。

 なぜ橋下氏の居心地を良くするために、日本国民が移民を受け入れなければならないのか、何様のつもりだ?


 ロシア軍のウクライナ侵略戦争について、橋下氏は、「本当に戦う一択となると、住民避難の方がおろそかになって、現実に今、包囲されている都市が多くなっているんですね。そうならないようにまず逃げる。逃げることは恥ずかしいことでもなんでもない。まずは一時避難なんだということを勧められるような戦争指導をやっていただきたいなと思います」と続け「戦地では逃げることは良くないということになると、これはもう最悪なので、逃げる選択もある戦争指導をやってもらいたい」と述べていた。

 戦争になったら、まず逃げろ、国を守らずに外国に逃げろという。今は、戦時ではなく、平時だから、誰も日本に留まって国を守れなんて言わないから、島国日本で日本人ばかりが集まっていて居心地が悪いならば、外国に移住すれば済む話ではなかろうか。



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