水面下の静かなる戦い <追記>

 下記の記事によると、「日本が中国向けのフォトレジスト(感光剤)の出荷を事実上、中断したことが分かり、中国半導体メーカー、SMIC(中芯国際)とCXMT(長鑫存儲技術)の生産に支障が生じる可能性が浮上した」そうだ。

 中国・ロシア・北朝鮮と日米との間で、コウモリ外交を繰り広げる韓国側の思惑は、どうでもよい。

 ここに「コウモリ外交」とは、「イソップの寓話集に収められた「卑怯なコウモリ」に由来するとされる。両者に取り入ろうとして場面場面で都合のいい事をいい、結局はどちらからも嫌われてしまうという筋書きである。 外交においては、対立する2国間のいずれにも協力姿勢を見せつつ、決定的に片側に荷担することになるアクションは保留したままにして、利を得ようとしていると見受けられるあり方がコウモリ外交と呼ばれる。韓国などは盧武鉉政権以来「バランサー外交」をスローガンに掲げ、日中米をはじめとする国々の均衡を保つ国たらんとする方針を外交の基本姿勢としている。この韓国のあり方は一方ではコウモリ外交として批判の対象となることがある。 」(『新語時事用語辞典』)

 世界経済は、相互依存関係にあるから、中国がレアアースを政治的駆け引きの材料にするならば、日本はフォトレジストで対抗すれば、お互いに歩み寄って、妥協点を見つけることも可能になろう。

 日本は、フォトレジスト以外にも、半導体製造装置など、様々な分野でシェアを握っている。要は、日本側が、中国の脅しに屈せず、毅然たる態度で臨むかどうかにかかっているわけで、高市政権の今後の動向に注視したい。


<追記>

 どうやら韓国の報道は、誤報だったようだ。木原官房長官が「報道にあるような変更は行っていないと聞いている」と述べたからだ。

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