伝統を軽んじながら伝統を重んじろとは、笑止千万

 沖縄県宮古島市の陸上自衛隊宮古島駐屯地内にある「カーンミ御嶽(ウタキ)」という神聖な祭祀の場の所有権が2017年10月が国に移転し、防衛省の所管になっていることが明らかになり、「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」は、「沖縄の精神文化の拠点が防衛省の所有になっていたことに、非常に強いショックを受けた。あり得ない話だ」と憤慨しているそうだ。「琉球文化を破壊する行為」なのだそうだ。

 2017年10月に所有権が移転され、周囲をフェンスで囲まれたというのに、その後7年もの間、地元民の誰もこれに気付かなかったのであれば、ずっと祭祀が行われていなかったのだろうし、それで別段支障がなかったことを意味するから、騒ぎ立てる必要はない。


 「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」が、本当に地元民の団体で、伝統を守って祭祀を行なってきたならば、もっと早く気付くはずだ。

 不思議に思って調べてみたら、この「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」は、日本共産党傘下の団体だった。いわゆる「プロ市民」「世界市民」なのだろう。

 日本共産党は、日本の伝統文化の要である皇室(「天皇制」は、日本共産党用語だ。)を軽んじ、憎悪しているのに、ミサイル基地に反対する工作活動に役立つと分かれば、途端に琉球文化の伝統を重んじろと主張するわけで、いつもの二枚舌。

 宮古島駐屯地は、琉球文化の伝統を大切に守るために、「カーンミ御嶽(ウタキ)」をフェンスで囲んで保存しているのだ。


 例えば、初代尚思紹王の墓「佐敷ようどれ」は、沖縄県南城市の航空自衛隊知念分屯基地の中にあり、検問所で住所・氏名を記帳し、身分を証明するものを提示して、入場が許可されている。

 おそらく宮古島駐屯地も、同様の運用をしているはずだ。

 プロ市民である「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」が知らないだけで、伝統を大切に守っている地元民は、「カーンミ御嶽(ウタキ)」で祭祀を続けているのではないか。


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