2020.11.28 22:10法三章 支那(しな。chinaの地理的呼称。)戦国時代の弱小国であった秦(しん)の孝公に仕えた商鞅(しょうおう)は、法家思想(法律万能主義)に基づいて、変法(へんぽう)と呼ばれる国政改革を断行して国力を高め、その後の始皇帝の秦帝国の礎を築いたのだが、変法が苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)を極めたために、恨みを買い、孝公没後、車裂き(四肢をそれぞれ馬車に繋いで、一気に馬車を発車させて、腕2本、脚2本、胴体の5つに引き裂く刑罰。)にされた。 商鞅の変法を中心にその生涯を描いた中国のテレビドラマ『大秦帝国-The Qin Empire-』(全51話)をご覧になった方も多いのではなかろうか。時代考証は、所々?だったが、大変興味深く、飽きずに全話を見ることができた。
2020.11.24 00:20内閣府令と省令 内閣府令(「府令」と略して呼ばれることがある。)と省令との効力関係について、言及している文献が意外に少ない。 ①民法がご専門の道垣内弘人(どうがきうち ひろと)東京大学大学院教授は、「命令の中では、政令>府令>省令>規則の順になりますが、公正取引委員会規則、会計検査院規則、人事院規則など、省庁からの独立性の高い行政委員会の規則は、法律に次ぐことになっています。」と明言なさっている(『プレップ 法学を学ぶ前に』弘文堂60頁)。 この①説に従えば、内閣府令と省令が矛盾する場合には、「上位法は下位法に勝る」が妥当することになる。 これに対して、②衆議院法制局職員等で構成された法制執務用語研究会は、「この府令と省令の効力は同格で、上下関係にはありません。」と...
2020.11.20 12:46欠格条項と共産党 ある自治体職員研修の休憩時間中に、受講者から質問を受けた。 地方公務員法第16条第4号は、「日本国憲法施行の日(昭和二十二年五月三日)以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」に該当する者は、条例で定める場合を除くほか、職員となり、又は競争試験若くは選考を受けることができない(同条柱書)とあるが、日本共産党の党員は、この欠格条項に該当するのではないか? 職員研修では、地方公務員法第16条第4号については、憲法尊重擁護義務(憲法第99条)を負う地方公務員が、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入することは...
2020.11.08 10:57人事異動の内示と異なる人事異動 11/6(金) 9:48配信の西日本新聞の記事によると、「請求理由書などによると、男性は定年退職後に区役所係長として再任用されていた昨年5月、同館を所管する市民局人権部の担当者から次期館長就任を持ちかけられ、同意。今年3月13、18日には引き継ぎや辞令交付式に関するメールを受け取ったが、同24日の内示で通知された異動先は環境局係員だった。」ということで、「副市長以上の段階で人事原案が恣意(しい)的に拒否され、差し替えられた」と主張して、福岡市人事委員会に対して処分の取り消しを求めて審査請求したそうだ。
2020.11.03 22:40広島市職員十数人が書類送検! 下記の記事によると、広島市が発注した公共工事(道路改良工事)で、事前に市長に届出をしなければならないのに、これをしなかったということで、担当職員十数人が土壌汚染対策法違反(土地の形質変更の無届)の疑いで書類送検されたそうだ。市民が今年の2月に県警に告発していたらしい。
2020.11.01 21:00「推薦に基づいて」 研修に出講してヘロヘロになっている間に、日本学術会議の会員候補として推薦された6人が任命拒否された問題が話題になっていたようだ。 日本学術会議法第7条第2項は、「会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。」と規定されている。 この「推薦に基づいて」をどのように解釈すべきか?cf.1日本学術会議法(昭和二十三年法律第百二十一号) 第七条 日本学術会議は、二百十人の日本学術会議会員(以下「会員」という。)をもつて、これを組織する。 2 会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。 3 会員の任期は、六年とし、三年ごとに、その半数を任命する。 4 補欠の会員の任期は、前任者の残任期間とする。 5 会員は、再...