2022.05.30 03:50罪を憎んで人を憎まず 「罪を憎んで人を憎まず」というフレーズを時々見聞きすることがある。「罪は憎むべきだが、その罪を犯した人まで憎むべきではない、ということ」を意味する(『故事成語を知る辞典』小学館)。 天邪鬼(あまのじゃく)な私には、これがよく分からなかった。犯人を憎むことは、人間の心情として当然であって、犯人を憎まずに犯罪を憎めと言われても、犯罪が犯人とは無関係に単独で存在しているわけではないから、犯罪だけをどのように憎めば良いのだろうかと甚だ疑問だったからだ。 ところが、学生時代に刑法総論の講義で、刑罰の対象としての犯罪の意味をめぐる客観主義と主観主義の対立を習った際に、「罪を憎んで人を憎まず」を客観主義のことだと思えば、なんとなく分かるような気がした。 すなわち、...
2022.05.28 01:16板垣退助 昭和28(1953)年12月1日発行開始・昭和49(1974)年8月1日発行停止の百円札に用いられた板垣退助の肖像。子供の頃に使っていた。今も使えるので、家にある。
2022.05.26 02:33法解釈の基本は、文理解釈(文言解釈) 条文を確認してみたところ、「土砂等の埋立て等を行おうとする者は、埋立て等区域ごとに、あらかじめ知事の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる土砂等の埋立て等については、この限りでない。」として、「国、地方公共団体その他規則で定める者が行う土砂等の埋立て等」(三重県土砂等の埋立て等の規制に関する条例第9条ただし書第3号)とあった。 当該事業者は、「地方公共団体」ではない。当該事業者と伊賀市は、別法人だが、伊賀市が当該事業者に対して農地の復元工事を発注した場合には、この農地の復元工事は、伊賀市の公共工事であるから、同号にいう「地方公共団体…が行う土砂等の埋立て等」に当たると言えるが、記事を読む限りでは、伊賀市が当該事業者に発注したという事実はない。...
2022.05.24 06:03レジメンタル 岸田総理とバイデン大統領が共同記者会見で締めていたネクタイがペアルックであることに言及しているメディアがないので、ペアルックで日米の親密さを演出しようと水面下で努力したであろう事務方の職員さんたちのために、ちょっと述べようと思う。
2022.05.19 06:04LGBT法案に警鐘を鳴らす民間団体? 私は、政治とは距離を置いて、政治家・政治団体等との関わりを一切持たないようにしているため、下記の記事を読むまで「女性スペースを守る会」、「性別不合当事者の会」、「白百合の会」、「平等社会実現の会」という民間団体があることすら知らなかった。 これらの団体の背後関係は、どうなんだろう?
2022.05.15 13:25枉法徇私(おうほうじゅんし) 前回、夕暮れを意味する「たそがれ」(「誰そ彼」、「黄昏」)について述べた。 「たそがれ」は、空に夕焼けの赤みが残っている状態を指すが、夕焼けが失われて藍色の空が広がり始めると、「おおまがとき」(大禍時)と呼ばれる。 ぴったりの写真をネットで探したのだが、見つからなかったので、これに近い写真のリンクを貼っておく。
2022.05.14 01:35「誰そ彼」・「彼誰」・「誰何」 たまたまテレビを付けたら、校舎の窓から遠くを眺めている男子生徒に対して、女子生徒が「何たそがれてるの!」と言って、励ますかの如く男子生徒の背中をポンと叩くシーンがあった。 う〜ん、シチュエーションからすると、気分が沈んでいること、物思いに耽っていることの比喩として「たそがれ」と表現しているのだろうなぁ〜と理解したが、「たそがれ」には、そのような意味はない。 今でこそ「たそがれ」と言うが、本来は、「たそかれ」と言う。夕暮れ時には人の顔が見分けにくくなるため、「誰(た)そ彼(かれ)は」と問いかけたことから、「たそかれ」という言葉が生まれたわけだ。 そして、日の盛りを過ぎた「夕暮れ」からの連想で、盛りの時期が過ぎて衰えが見え出した頃を喩(たと)えて「たそが...
2022.05.12 06:10圓・円・YEN 円安になったと世間では大騒ぎだが、1ドル360円時代に育った私からすれば、1ドル130円は、円高じゃん!とつい思ってしまう。要するに、円に限らず、何事も高い低いなんて、相対的だというこっちゃ♪ また、5月10日、財務省は、税収で将来返済する必要がある国の借金「長期債務残高」が18年連続で過去最高を更新し、初めて1千兆円の大台を超えたと発表した。 そこで、ちょうど良い機会だから、なぜ日本の通貨を「円」と言うのか、なぜ「円」の表記が「YEN」なのかについて、調べてみた。1 なぜ日本の通貨を「円」と言うのか? 財務省は、「日本のお金は、どうして「円」というのですか」という質問に対して、「「円」は、明治4年に制定された「新貨条例」で初めて通貨の単位として定め...